日産自動車とルノーグループは11月7日、自動運転レベル3技術を搭載した新型電気自動車を2026年春に共同で市場投入すると発表した。両社のアライアンスによる次世代EVプラットフォーム「CMF-EV2」を採用し、高速道路での完全自動運転を可能にする先進運転支援システム「ProPILOT 3.0」を標準装備する。同システムはLiDARセンサー5基とAIプロセッサーを組み合わせ、時速130km以下の高速道路走行時にドライバーが前方を注視しなくても安全に自動運転できる。日産の内田誠CEOは「自動運転技術とEVの融合により、移動の概念が根本から変わる。長距離通勤のストレスを大幅に軽減し、車内を移動オフィスや娯楽空間として活用できる」と述べた。新型EVは日本、欧州、北米市場で同時発売され、価格は500万円台からを予定。バッテリー容量は75kWh、航続距離は約500kmを見込む。業界専門家は、大手自動車メーカーによるレベル3自動運転車の量産開始が、EV市場の新たな成長段階への転換点になると評価している。
- 記事提供
- 日本経済新聞
- 公開日
- 2025-11-07