急速充電ステーションで充電中の電気自動車

中国最大手のEVメーカーBYDは11月7日、欧州市場向けに新型急速充電対応電気自動車「Seal Ultra」を発表した。同車両は最新の800V高電圧システムを採用し、350kW急速充電器を使用した場合、わずか15分で80%まで充電可能。これは従来のBYD車両と比較して充電時間を約50%短縮する画期的な性能だ。航続距離はWLTPモードで最大580kmを実現し、価格は4万5000ユーロ(約730万円)から。BYDは2026年までに欧州全域に500箇所の専用急速充電ステーションを展開する計画も併せて発表した。同社のヨーロッパ担当副社長は「充電時間の短縮がEV普及の最大の鍵となる。我々は技術革新とインフラ整備の両面からこの課題に取り組む」とコメント。欧州市場ではテスラに次ぐシェア獲得を目指す。業界アナリストは、BYDの攻勢により欧州EV市場の競争がさらに激化し、消費者にとって選択肢が広がると分析している。

記事提供
ロイター通信
公開日
2025-11-07